Love this aviation era which technologies were developed by dream.
プラモデル断捨離の第三弾は、「紅の豚」に出てくるサボイアS.21試作戦闘飛行艇とカーチスR3C-0非公然水上戦闘機のドッグファイトシーンです。
ちなみに他のプラモデル断捨離は、以下のとおり
- 第一弾:パトレイバーAV-98 イングラム1号機
- 第二弾:万能潜水艦ノーチラス号
ポルコ ロッソのS.21がエンジン不調でオーバーホールを行うためミラノへの移動中、ドナルド カーチスの搭乗するR3C-0に見つかるシーンです。
ドッグファイトにしては距離が近すぎますね。そもそもあのシーンはドッグファイトではなく、ポルコは戦闘を避けたかっただけで、不運にもエンジンが止まってしまったところに、ドナルドからの一撃を食らってしまいます。
2度目のドッグファイトは、イベントでの決闘。改修したS.21Fで、R3C-0と対決します。ポルコは弾切れさせようと、わざとバックをとらせ、水面ギリギリをかすめるように飛行することでR3C-0の射線上に入らないようにします。(これは巴戦のときは+G旋回で相手を狙うから照準が機体軸線より上側を向いているという設定で、水面ギリギリの飛行だと射線を相手に向けるように機体軸を下向きにできないから、当たらないということでいいのかな。でもたしか弾が水面に着水して水柱があがる描写はあります、まあ弾も重力にひかれないわけではないのでどこかで着水はするのですが、それがぎりぎり当たらなかったような描写のほうが見栄えもいいですしね。)
この写真は改修したS.21Fではありませんが、次の投稿でS.21Fを載せるつもりです。
ここからは各機ごとの写真です。
サボイアS.21試作戦闘飛行艇(改修前のもの)です。
メニューは、ゲート処理、筆塗装、デカール貼り、クリア仕上げです。まだエアブラシを導入する前で、筆で塗装したものです。よく見ると船体や翼面に筆塗装の凹凸が見えますが、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の技術レベルとして、木製モノコック構造ですし、味が出ているということにしておきましょう。
いつみても美しいボディーラインです。美しさは特に船体の形状から来ているものだと感じています。
お気づきのとおりフロートがありません。これは設定でもなんでもなく、地震で落下してフロートがとれてしまっただけなんですw そして左主翼上面には、これまた地震で倒れてきた金属がぶつかったキズが。
修復するモチベーションも設備もないので、ドナルドに食らった一撃による損傷という設定にしておきます。
かっこいいですね。この時代に後退翼ですよ。第二次大戦中のモデルでも後退翼を採用しているものは思い当たらず、技術的な意味で後退翼を採用する意味って音速に近い領域でないと意味がないはずです。飛行艇だとせいぜい300km/hくらいですから、ほど遠い速度域です。でもいいじゃないですか、夢があって。
なんといっても夢があるのはエンジン。ほんとこの時代のエンジンってロマンがあります。エンジンは水冷V12気筒(マンガ版の設定だとイゾッタ フラスキーニ アッソ600馬力)が主翼の上側に乗っています。このサイズから600馬力を無過給で絞り出すなんてわくわくします。プロペラが発生する推力と、機体や船体が受ける空気抵抗や水面抵抗で、ものすごいモーメントが発生しそうです。が、かっこいいからいいじゃないですか。
次はドナルド カーチスの搭乗機、R3C-0。メニューは同じく、ゲート処理、筆塗装、デカール貼り、クリア仕上げです。
正式名称は、カーチスR3C-0非公然水上戦闘機で、実在する飛行機らしいです。そして設定でなく実際にシュナイダーカップをとっているという当時最速の飛行艇です。
当時は最速の飛行機は、飛行艇だったそうです。これは飛行艇は原理上無限に滑走距離をとれるため、主翼の小さな(つまり抵抗の小さい)高翼面荷重の設定でも離陸(離水)できたからだそうです。エンジンパワーがあがるにつれ、速度域は上がり離陸の問題もなくなり、一方でフロートは邪魔ものですので飛行艇は一時代を終えることになるわけです。
サイドビュー。複葉と足元の大きなフロートが特徴です。そして垂直尾翼には、名声と金を運んでくる幸運のガラガラヘビが描かれています(デカール)。
エンジンは機体内に収納されたV12気筒の排気管が2気筒ずつにまとめて後方に排気されているのが見えます。エンジンの下についているのはオイルクーラー。
コックピット横に着いているのが機銃で、プロペラと重なるため打ち抜かないようシンクロ機構もつけられていることでしょう。
R3C-0は実在した飛行艇だけに、ちゃんと理屈が通ってしまいますね。その点、S.21のほうが夢があって想像をめぐらせるには楽しいです。ということでひととおり思い出を書き残したところで、
断捨離、完
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