【Tsurugi】剱沢キャンプ場に転進し、剱岳アタック

To the summit of Tsurugi-dake, 2999m

 

2日目のうちに剱沢キャンプ場に転進し、剱岳に登ってきました。

別山~真砂岳~立山三山縦走のあと、ロッジ立山連峰の雷鳥沢温泉で汗を流したのですが、転進のためテントを撤収しフル積載で雷鳥坂を越えていきます。地形や地図のイメージがどのくらい浸透しているかわかりませんが、雷鳥沢キャンプ場から剱沢キャンプ場まで別山尾根を越えていくのは、地味に大変です。

それだけに尾根に上がった瞬間に飛び込んでくる剱岳の姿には感動します。

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剱岳と剱沢キャンプ場。

 

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テントから眼前に剱岳がそびえたちます。

 

今夜はちょうどペルセウス座流星群が極大となる夜だったのですが、大して見ずに就寝。半月がでていたため星が見えにくかったのと、一眼レフを持ってこなかったのでモチベーションがあがりませんでした。とにかく早朝出発に備えます。


 

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軽装のアタック装備で3:20出発。

真っ暗なのでヘッドライトの明かりをたよりに進んでいきます。剱沢キャンプ場から剣山荘をへて尾根に上がるまでは危険個所はないので、注意するのはルートファインディングのみ。岩場の上り下りの渋滞を避けるために早く出るのが定石なので、暗闇の上りを想定してこれでもかというほど多くのペンキマーキングが施されていました。

高度を上げるにつれてガスの中に入ってきました。天気予報は晴れなので、日が出て飽和水蒸気量があがればガスも消えることでしょう。

 

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最初のクサリ場。クサリ場には上り下りで通し番号がふってあり、尾根に出る前に1番のクサリ場。まだ明るくなっていませんが、1番のクサリ場は足場もしっかりしているのでヘッドライトの明かりをたよりに進んでいきます。

 

尾根にでて小高いピークが一服剱。ここからの剱岳が圧巻でした。

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まだガスが漂っていますが、雲間から見える真っ黒な剱岳がまさにモンスター。ディテールがよく見えないのでいっそう恐ろしく見えます。そして岩肌にはヘッドライトが見えます。(明るさを最大にしたノイズ乗りまくりのiPhone画質だと伝わらないかな)

このモンスターを目にして、一服剱でハーネスを装着。2009年に登った時はヘルメットもハーネスもなしでしたが、2016年はヘルメットは90%程度(感覚的)の装着率まで定着してきています。ハーネスに関しては色々な意見があると思いますが、絶対に落ちないという安心感は絶大なのでつけました。ハーネスの装着率が決して高くないのは、知名度の低さとデメリットとしてあげられるカラビナ掛替の時間ロスでしょうか。ただ時間ロスに関しては、安心感の分 積極的に登っていけるので、スピード感はそこまで落ちないはず。(※ここで言う「ハーネス」はハーネスから1mくらいのロープを伸ばした先にカラビナをつけて、そのカラビナで両端固定されているクサリに掛け替えながら登攀する方法)

剱岳にハーネスをつけていくべきかどうかの議論のひとつ:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11111192611

 

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日が出てきて予想通りガスが晴れてきました。剱沢キャンプ場はまだガスの中で、立山山塊が雲の上に見えます。

 

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前剱のピークでちょうど日の出を迎えました。

 

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ここからが本番なので、エネルギー補給してがんばっていきましょう。

 

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朝日に照らされる剱岳。

 

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明るくなったのでクサリ場の足場もよく見える。

 

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剱岳頂上直下の岩場。

 

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平蔵谷をバックに高度感のあるクサリ場を登る。

 

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有名なカニのたてばい(9番クサリ場) 。垂直で先行者のソールの裏が見えますw

 

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カニのたてばい(9番クサリ場)上部は特に高度感があるので、ハーネスがあると積極的にいける。

 

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カニのたてばいを抜けると、稜線が細くなっていき剱岳頂上。

 

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7年ぶりの剱岳2999m

久しぶりの剱岳、無事登頂です。繰り返しになりますが、ノーマルルートでも剱岳でのハーネス装着に肯定派です。

 

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剱岳点の記。三等三角点。

 

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剱岳頂上から剱沢のカールを望む。

 

 

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下りのカニのよこばい(10番クサリ場)

 

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上りルートとは別に下りルートが設定されています。

 

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難所を終えて剱岳を振り返る。

 

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剣山荘が見えてきた。日中の帰り道は夜中の行動では気づかない点が多くありました。狭いルート上で混雑しないように、上りから見やすいマーキングと下りから見やすいマーキングで、上り下りのコースどりを絶妙にコントロールされています。富山山岳警備隊?すごい!

 

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剱沢キャンプ場には戻らずに、トラバースルートで剱御前小舎経由、雷鳥沢にお風呂に入りに向かいます(ぉ

 

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雷鳥坂を下ると雷鳥沢の温泉が見えてきた(ぉ (本当は3日目から合流のためのお迎えです。)

 

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再び1日目に入った雷鳥沢ヒュッテの露天風呂で合流を待ちます。雷鳥沢の風にあたり気持ちいい。

 

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無事合流。ふたたび雷鳥坂を登り返します。2日目にも2回も雷鳥坂登っているので、これで3回目の上りですw

 

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剱沢のテントで今夜はカレー。今回の山行で炊飯が上手になりました。

3日目は剱岳登頂だけでなく、雷鳥沢までの往復があって疲れましたが、充実感たっぷりです。