Excellent alpine skiing day! Ski from top of Mt. Oyama (Tateyama) through the Yamazaki cirque, and Mt. Okudainichi
前日は吹雪の中、雷鳥沢キャンプ場でテント泊した。午後の猛吹雪が一番大変だった。夕方には風は収まり、夜には一面の星空が見えた。天気予報通り回復している!降雪後の好天はザ・デイ、立山雄山に登って山崎カールをスキーで滑ってきた。山岳スキーの機動力で午前中にベースに戻ってこられたので、奥大日岳にも登ってきた話も書く。
1. 雷鳥沢キャンプ場~一ノ越~雄山~山崎カール(ローソク岩)~雷鳥沢キャンプ場
前泊のメリットはアルペンルート到着よりずっと早く行動開始できること。5:00にスタートした。室堂到着の最短到着は、アルペンルート立山側からでも、平日で8時ごろ、祝日でも7時ごろだろう。
雷鳥沢キャンプ場から、真正面に立山(左から富士の折立、大汝山、雄山)がみえる。あそこにスキーを担いで登る。滑るラインはコンディションしだい、最優先事項は安全に頂上から降りてくること。
最初はシール登行。立山室堂山荘の沢筋を登って行った。昨日滑ってみようと思っていたラインだ。昨日ドロップしようと思っていたところも今日はよく見えた。ミドリガ池からの尾根ははやり細尾根でやめておいてよかったと思った。
もう滑り降りてきているスノーボーダーがいた、奥に見える浄土山から。ザ・デイとあってみな気合いが入っている。
右の一ノ越を経て、左の雄山へ登っていく。
一ノ越のトレースまでのプチラッセルは、さらさらの雪が一面を覆っていた。
一方、一ノ越直下は吹きさらしで、カチカチに凍っていた。
一ノ越到着。トイレは雪に埋まっている。一ノ越からは岩が露出しているので、スキーは脱いで担いだ。アイゼン&ピッケルにチェンジ。
足元はカチカチ。部分的に降雪パウダーが乗っているが、その下は少し前に降ったという雨だ、雨粒がそのまま凍っている。
スキーを担ぐとズシリと重いが、行くしかない。
室堂に日があたる。なめらか、クリーミーな山肌。どこを滑っても気持ちよさそう。
振り返ると龍王岳と浄土山。
そしてはるか遠くには槍ヶ岳が見える。今日は素晴らしい天気だ。
雄山山頂までもう一息。白と灰色の世界。
その中に赤いウェアの登山者。早朝組は登頂を果たして降りてきている。
8:15雄山登頂。雄山は2017年10月以来。残雪期は2009年5月以来。
鳥居の柱は埋まっている。頂上の峰本社へ。
雄山頂上3003m
遠くには白山もみえる。去年のゴールデンウィークは別山~白山だったな。
山崎カールの斜度はいけそうだ。さあ、社務所裏から山崎カールを滑ろう!
社務所裏はちょうどいいスペースがあり、スキーの準備には申し分なかった。
遥か下には雷鳥沢キャンプ場が見える。あそこまで無事滑る。
滑落は許されない。スキーのロックを入念にチェックして、いざ緊張のエントリー。
気合いを入れてドロップイン!
ガリガリだ。エッジはなんとか かかった。
尾根上をなんとか降りてきた。
尾根上から山崎カールにエントリー。ローソク岩が見える。
岩の間を抜け、大岩の基部に到着。だんだんと雪が緩んできた。
雪も緩んできて、ローソク岩からなら思いっきり滑れそうだ!シュプールは左に一本だけで、フォールラインはノートラック、面ツルパウダーってやつだ。
1ターン目で行けると確信した。あとは声をあげながらシュプールを刻むのみ!
決まった!
最高に気持ちいい一本だった。
でも、もしかして左側のがローソク岩じゃないか?山崎カールの岩は岩でも、違う岩から滑ってしまった。せっかくならローソク岩から滑っておきたい。「やらない後悔より、やって反省」で登り返した。
本当のローソク岩からゴー!アグレッシブに行ったらこけた。気を取り直してシュプールを刻む。
この一枚は山崎カールにいた方に撮ってもらった。ハロ現象をバックにローソク岩から山崎カールを滑る貴重な写真。感謝感激だ。
登り返してよかった。これで思い残すことはない。
高度もおちてきて雪も完全に緩んだので、あとはお楽しみタイム。雷鳥沢キャンプ場まで滑って行こう。前日の吹雪で完全にリセットされ、ノートラック斜面。平成ラストパウダーに申し分ない。吹雪を耐えてよかった、朝早く出てきてよかった。
一本滑っては振り返り、あそこから滑ってきたんだと感傷にひたる自己満足の世界。
実際滑ってみると3段モレーンと言われる山崎カールの地形がよくわかる。氷河が削った段ごとに区切り、一休み振り返るのがちょうどいい。
今回のルート
雷鳥沢キャンプ場から一ノ越までシールで登り、一ノ越から雄山まではシートラ。雄山頂上社務所裏から山崎カールをスキーで滑った。
山崎カールへのドロップはガリガリだった。ガリガリ斜面で滑落している人もいたので、注意。ガイドブックには、山崎カールを滑るのが目的なら下からカールを登っていき、レベルに合わせて滑り始めるポイントを選ぶと書いてある。
ローソク岩をすぎると雪も緩み、適度な斜度で気持ちよく一直線に雷鳥沢キャンプ場に滑り降りていく、素晴らしいルート。山崎カールに入れるのは雪がある時期限定だ。その特別感と頂上から滑れたこと達成感を増している。
素晴らしい半日だった。
山岳スキーの機動力をいかして10:40に下山。
環水平アークが雄山にかかっていた。天気にも感謝。
いい天気なのでシールやテントの中を乾かしながら、湯を沸かしてランチタイム。
まだまだ11時。時間があるので、昨日行けなかった奥大日岳にも行ってみますか。
2. 雷鳥沢キャンプ場~室堂乗越~奥大日岳(往復)
称名川を横断して奥大日岳へ登っていく。
室堂乗越で、剱岳と立山川にご対面。
奥大日岳へはアップダウンを繰り返す。歩きだとあまり意識しないが、スキーのシール登行だと意識せざるを得ない。最初のピークはシール登行、次はシートラ、最後はスキーを置いていった。
2番目の登り。ガリガリだったのでアイゼンを履いて、板を担いだ。
3番目の登り。左側は急斜面、右側は大きく雪庇が発達している。ルートは尾根上直登。スキー向きではないと考えて、スキーは2番目のピークに置いていった。
奥大日岳最高地点から、頂上標識のあるピークへの稜線。右側は雪庇の上なので注意。
標識は雪の下だが、奥大日岳2606m登頂。剱岳をバックに撮ってもらった。
称名川の反対側にはアルペンルート。明日はどこまで滑って行こうか。
奥大日岳からのスキー下山はアップダウン、トラバースが多くスキーの機動力を発揮できなかった。
シャリばて、へとへとになりながら雷鳥沢キャンプ場下山。テント場はおおいににぎわっていた。天気がいいのでブロック壁を積んでいない人もいる。
今日も雷鳥沢ヒュッテの風呂にお世話になった。
風呂から山崎カールがよく見える。刻んだシュプールを眺めながら、からだの芯まで暖まった。最高の一日だった。
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