【Kuwasaki】1月ラッセルの鍬崎山、時間切り敗退

My first ascent in 2017 couldn’t reach Mt. Kuwasaki.

 

1月の鍬崎山に行ってきました。

先日呉羽丘陵の双眼鏡の案内メッセージに惹かれて冬休みの課題として狙っていた鍬崎山です。12月末に行こうと思っていましたが、寝坊してしまったので冬休み中に再チャレンジです。

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立山山麓スキー場のゴンドラで山頂駅まで行き、そこから登山開始です。ゴンドラの運航開始が8:00で、登山開始(山頂駅)が8:30、登山としてはゆっくりスタートになりこれがあとから響いてくることになります。

登山ルートは、ゴンドラ山頂駅(約1180m)⇔瀬戸蔵山(1320m)⇔大品山(1404m)⇔鍬崎山(2089m)、とピークを越えながら鍬崎山をめざしていきます。

 

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まず瀬戸蔵山へ。コンディションは、快晴でトレースありでした。まずはスパッツ、アイゼンを履いて進みます。トレースは比較的新しく、おそらく前日(1月1日)のもの。

 

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勾配はゆるやかでスノーハイクにもってこいです。スノーシューを履けば、もふもふの雪の上を歩き回れます。

 

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瀬戸蔵山頂上に近づいていくと、なにやら構造物がありました。電波の反射板だそうです。この角度からすると富山市内からの電波を立山室堂に反射板させているのかな?たしかに弥陀ヶ原は見えますが、室堂は奥まっていますからね。

 

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瀬戸蔵山頂上に到着です。標識は雪の下に埋もれているのか見つかりませんでした。弥陀ヶ原がよく見えます。

 

ここで後続の方が追いてきました。一緒に先を目指します。

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先に進もうとしたら、瀬戸蔵山から先はトレースなし。厳密にいうと動物の踏み跡はあるのですが、つぼ足だとずぼずぼと膝上まで潜ってしまい、たまらずワカンを装着しました。動物のトレースにいざなわれて進むの悪くない。意外といいコースどりです。

 

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瀬戸蔵山までのトレースありと比較すると、瀬戸蔵山より先のトレースなしは格段に疲れます。勾配は変わりませんが、足上げ動作が大きくなるのと、足を踏み込んだ時の不安定さ、そして崩れてきた雪がワカンに積もって足が重くなるのが主な要因でしょう。

ラッセルはふたりでローテーション。先頭を引いている時はやせ我慢のフルパワーで、後ろに入った時とで全然違いますね。まるでロードバイクみたい。

 

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ということで大品山に到着。標識は雪に埋もれていましたが、掘り出して記念撮影。

 

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次はメインディッシュの鍬崎山。とんがった山容と太陽が相まって神々しいです。これまでラッセルで引いてくれた御方は大品山が目的地とのことで、大品山から先は ラッセルひとり旅。ロードバイクでいうと発射してもらった格好になりますが、鍬崎山は距離も高低差もかなりあって、タイムリミットも迫っているので正直厳しそうです。

 

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稜線を進んでいくとどんどん立山連峰が近づいてきます。写真は大日岳。弥陀ヶ原の台地の両側に大きく切れ込む称名と常願寺の谷もすごいですね。

 

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ひとり旅になってもナビゲーターは動物の足跡。頼りきっては皇海山の二の舞になりかねないので注意が必要ですが、進みやすいコースを取っていくと結果的に動物の足跡がある感じです。

ところでなんの動物の足跡でしょう。ウサギにしては大きいし、蹄っぽいのがあるからシカ系かな。

 

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疲れてきたのか、休んで写真を取っている時間が多くなってきました。ラッセルって最近していなかったなぁと思って書きながらブログ内検索してみると、ちゃんとラッセルしたのは2012年3月の鬼怒沼が最後みたいです。急登では踏んでも踏んでも足下が崩れてて力が逃げていきます。もう心が折れそうです。

 

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1548mをを引返し点とする。

12時の時間切りで敗退です。2089mの鍬崎山までは行けないことは決定的になっていたのですが、せっかく1日時間をもらえたので精一杯もがいてみたつもりです。翌日以降だれかがこのトレースを使ってくれたら嬉しいな。

 

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右下の鍬崎山(2089m)までぜんぜん届かず。敗退は正直悔しいです。

 

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大品山で振り返ると立山連峰は雲の中。鍬崎山からみる立山連峰を目標にしていたので、結局登っても見られなかったと言い訳している自分がいます。悔しい。

 

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下山中にみえた立山ケーブルカー。左下が立山駅で、手前の丘の上が美女平駅。かなりの急こう配、特に後半、をケーブルカーが登っている様子がわかります。

 

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帰りはトレースばっちりで快適下山。翌日以降だれかがこのトレースを使ってくれたら嬉しいな(恩着せがましい)。

 

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無事スキー場に下山。そしたら立山連峰方面はまた晴れているじゃないですか。後ろ髪をひかれる思いで下山。

 

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スキー場脇を歩いて下山するのも疲れました。たった一本でもスキー板を持っていけばよかったと思いました。でも実はゴンドラ料金が違ってくるみたいです。チケット売り場で登山ですと言ったら600円になりましたが、スキー料金だと1回券が3枚必要ですから720円になります。

とにかく楽しそうなスキー場だったので、次回は滑走を目的にまた滑りに来たいと思います。

 

 

 

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帰りに常願寺川沿いから立山連峰がよく見えました。名だたる山々がばっちり見えます。

 

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稜線が黒っぽいのが、雪もつかぬ剱岳。その右奥の白いのが立山です。

 

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今回の鍬崎山も全様が見えました。スキー場山頂駅(約1180m)から登り始めて、1548mで時間切り敗退。敗因はなんでしょう。

  1. 体力不足。これは確かなのですが、ゴンドラ山頂駅(約1180m)←30分/40分→瀬戸蔵山(1320m)←50分/60分→大品山(1404m)←135分/195分→鍬崎山(2089m)なので、夏道コースタイムでも510分(8時間30分)かかります。8時始発のゴンドラに乗って8:30に着いたとしても、コースタイムどおりで休憩なしでも17時にゴンドラ山頂駅、もう営業終了している時間です(グリーンシーズンは休日は6時始発だそうです)。これを日の短い冬季、ラッセルでこなすのは計画があまかったと体力不足のせいにはしたくない自分がいます。
  2. 出発が遅い。これはゴンドラの始発で決まるので、出発を早めるにはスキー場ボトム(約600m)から自力で登るか、2日間の計画にするかしかありません。山頂駅まで標高差約600mあるので、2時間かかるとすると、4時ボトム出発で6時山頂駅ならゴンドラに乗るよりも2時間30分くらい早められそうですね。
  3. 心が弱い。ここまで来ると要因展開っぽくないですね。でも一人になってからペースが落ちた気がしました。山時計を忘れたので正確なデータはないのですが、一人になってずっと先頭を張らなきゃいけないという体力面よりも、精神的な弱さが出たんじゃないかと思います。一緒に誰かいれば励ましあって登り続けられる気がしますよね。あと山時計を忘れて登降ペースを管理できなかったことも、モチベーションにつながらなかった要因かもしれません。言い訳っぽいですね。

結局、次回1月の鍬崎山にチャレンジするとしたらどうするかというと、前日泊で行くと思います。1日目はゲレンデスキーを満喫して、15時くらいから温泉でさっぱりして、16時30分の始発で上がって稜線テント泊。2日目は薄明りのもと出発、やはり2時間30分出発が早いと精神的に安心です。これだけ時間があれば鍬崎山までたどり着けるでしょう。

この計画は来年まで温めておこうと思います。また来年が楽しみです。埋蔵金見つかあったらまたその話を書きます。