【Kuwasaki】超早朝出発で3月の鍬崎山リベンジ

Mountaineering to Mt. Kuwasaki in extremely early morning   鍬崎山のリベンジを果たしてきました。 前回鍬崎山で敗退したのは1月2日。その翌日YSHR先生らは悠々と登頂しており、超早朝出発という独特のスタイルで再びチャレンジしてきました。これが素晴らしくよかった、やっぱり早起きはお得ですね!   あわすのスキー場をハイクアップして、スキー場トップからは導水管パイプ沿い、貯水池を経て大品山、あとは稜線沿いをひたすら鍬崎山目指して登るピストンのルートです。稜線沿いは後述しますが、独標の通過と、北側に張り出した雪庇がいやらしかったです。   あわすのスキー場の駐車場を1:20に出発。 白神岳のときも、モンブランアタックのときでも、3:00出発でしたから、1時台の出発は未知の領域でした。しかし、この超早朝出発は夜さえあけてしまえば、あとは時間はたっぷり残されているという精神的な余裕をもたらしてくれる素晴らしい時間の使い方になります。やっぱり早起きは超お得!   当然真っ暗なので、ヘッドライトで見える視界だけを頼りに登って行きます。 スキー場区間はピステンで固められていたのでアイゼン装着。スキー場トップから樹林帯に入ると一気に潜るのでワカンに切り替えました。   このあたりはトレースがあったので、トレースを信用して登って行きました。ほんとうに真っ暗なのでトレースがなかったら、GPS を確認する頻度も増えていたし、なにより不安感でペースも落ちていたと思います。   トレースのおかげもあって2時間30分で3:49大品山に到着。ここからは一度下りになる ので、特にルート取りを慎重にしていきます。尾根を上目指して登っていけばよい登りと違って、下りはどっちに行っても下りなので明瞭な尾根のない地形は道間違いの多発ポイントになります。   5:40、空が白んできたので撮った一枚。暗闇が明けても、あたりは雲の中で真っ白。樹林帯がだんだんと薄くなってくるので、降雪(みぞれ)を感じるようになりました。 このあたりで既に前回の敗退ポイントは通過していました。いま考えると鍬崎山までまだまだ遠いポイントで敗退していたんですね。今日はまだ夜が明けたばかりで時間はたっぷりあるので、とにかく山頂目指して歩き続ければ到達するはず。   そして直後に難関の1756m独標にとりかかります。 独標の急斜面の鎖は、雪が多く完全に埋まっていました。YSHR先生の1月の記録では鎖が見えていましたから、1月・2月・3月でさらに積雪は増えたんですね。急斜面の直登はステップを掘りながら5mほどよじ登ります。   つぎは切れたナイフリッジのトラバース。夏道はどういう地形なのか知りませんが、積雪期はナイフリッジになっていました。北東側は雪庇らしき崖で、南西側は急な斜面。雪庇のほうがリスクが高いので、南西側の急な斜面をステップを切りながらトラバースしていきます。雪崩れそうでこわいので尾根上に上がりたい衝動にかられますが、一方で雪庇が崩れても怖いので、結局は南西側斜面(登る方向で右側)のトラバースになります。(写真は下山時に撮った明るい時の様子)   独標の先はまた下りになりました。独標から先はトレースもなかったし、明瞭な尾根もない地形なのでルートがわかりません。見えるのは1ピッチ先の樹林だけ、その先は雲の中でした。   電子地図をコンパスモードに変更して、GPSをたよりに夏道ルートをトレースしていきました。降雪と風があるのでうかうか手袋も外せませんから、スマホの操作は鼻や舌でぺろぺろ。タッチ精度がわるく操作に難儀しました。   独標の先の鞍部にあった特徴的な木   独標を越えても、まだまだ登りは続きます。一瞬、頂上方面が見えたので撮った写真です。ほとんど雲の中でしたが、あと少しなので、行くしかない!   あたりは依然として雲の中。一方でどんどん樹木の間隔は広くなっていくので、GPSで現在地を確認して安心しながら登っていきます。斜度があるのでジグをきりながら膝下ラッセル。体力的にきつくなってきましたが、あと少しなので、行くしかない!   8:40、登り7時間20分で鍬崎山2090mに登頂成功。3月の鍬崎山 山頂はクラストした雪で覆われて、道標もなにも見えませんでした。視界もないし本当にここは頂上なのか、せっかく苦労して登ってきたので証拠を残しておきたいところ。   とりあえずGPSのスクリーンショットで登頂記録。   ぐるっと見渡してもぜんぜん視界がありません。楽しみにしていた立山連峰の山々も雲の中です。   せっかくなのでもう少し待ってみることにします。雲の切れ間から稜線が顔を出すことがありました。これは鍬崎山から南東にのびる稜線。   9:20まで40分間待ちましたが、景色はあきらめて下山します。一瞬見えた北東の稜線をバックに登頂写真。   この先に立山連峰や弥陀ヶ原が広がっているはずなのになぁ…